臨床の現場で日々患者さんと向き合っている立場から、カンジダ症を疑った際の適切な診療科の選び方について解説します。患者さんの中には、喉の痛みや熱と同じようにまずは内科を受診される方がいらっしゃいますが、カンジダに関しては特有の検査と処置が必要なため、専門外来への受診が最も効率的です。女性であれば、まずは婦人科を選択してください。なぜなら、カンジダは膣内の酸性度や菌のバランスが崩れることで発症するため、膣内部の洗浄や膣錠の投与といった専門的な処置が不可欠だからです。また、一見カンジダのように見えても、実際にはクラミジアや淋病などの他の感染症が合併しているケースもあり、これらを網羅的に検査できるのが婦人科の強みです。男性の場合は、性器の不快感があれば泌尿器科を受診することをお勧めします。男性のカンジダは糖尿病の初期症状として現れることもあり、泌尿器科医はそうした全身疾患の可能性も視野に入れて診察を行います。一方、皮膚科でも受診は可能ですが、皮膚科が最も威力を発揮するのは、性器以外、例えば指の間や股間、脇の下などの皮膚に赤い湿疹やふやけが生じている皮膚カンジダ症の場合です。このように、部位や症状の広がり方によって最適な診療科は微妙に異なりますが、迷った際の基準は、粘膜のトラブルなら婦人科や泌尿器科、皮膚表面のトラブルなら皮膚科と覚えておくと良いでしょう。現代の医療では、カンジダは非常にコントロールしやすい疾患です。しかし、自己判断で市販の痒み止めを塗り、症状をこじらせてから来院される方も少なくありません。不快感があれば速やかに専門医の診断を受け、菌を根絶させるための適切な期間、薬を使用し続けることが再発を防ぐ鍵となります。私たち医師は、皆さんが一日も早く快適な生活に戻れるようサポートする準備ができています。